【実体験】日商簿記3級2級を独学ダブル受験→両方一発合格した話

【実体験】日商簿記3級2級を独学ダブル受験→両方一発合格した話

簿記3級を取ってから2級に挑戦しようかと思ってるけど、時間がかかりそう……

日商簿記の3級と2級ってダブル受験できるの?

日商簿記は、3級と2級ならばダブル受験が可能です。

私は実際に日商簿記の3級と2級をダブル受験し、どちらもその一度で合格できました。

何ならダブル受験をしたおかげで、最短で日商簿記2級に合格できたとすら思っています。

今回は、私が日商簿記をダブル受験した当時の勉強スケジュールと、その経験から感じたダブル受験のメリットデメリットを解説します。

こんな人に読んでほしい
  • 日商簿記のダブル受験に興味があるけど合格できるか不安
  • 日商簿記をダブル受験する意味があるか迷っている
  • 日商簿記のダブル受験に成功した方法を知りたい

この記事を読めば、独学で日商簿記ダブル受験に合格する方法がわかるのはもちろん、そもそもあなたにダブル受験が必要かどうかの判断材料にもなりますよ!

ダブル受験という選択肢が少しでも頭をよぎった人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

日商簿記3級と2級は同日にダブル受験できる

日商簿記の3級と2級は、同日にダブル受験できます。

日商簿記は「3級を取得済みの人でないと2級を受けられない」といった縛りがありません

これにより3級を受けずに2級から受けることも、3級と2級を同日に受けることも可能になっています。

年3回実施される統一試験(ペーパーテスト形式)では、午前に3級・午後に2級の試験が実施されるため、同じ回でどちらも受験が可能です。

ネット試験では、3級・2級ともに試験日程を各会場で設定しているので、時間と会場を調整すれば同じ日に両方受験できますね。

ネット試験は受験者が日程を選べるので「ダブル受験」という概念があまりないかも?

日商簿記3級2級ダブル受験で独学一発合格した勉強スケジュール

私が日商簿記をダブル受験したのは、2月の統一試験でした。(※まだネット試験がなかった頃でした)

受験を決めた当時の状況は、

  • 25歳無職(新卒で入った会社を半年で辞め心が折れていた)
  • 事務経理の仕事に転職したくて簿記受験を決意
  • 受験を決めテキストを購入したのが11月20日
  • 試験日は翌年2月25日
  • 勉強開始時点で簿記の知識ゼロ
  • 小学生までそろばんを習っていたので、そこまで数字に苦手意識はない

こんな感じでした。知識ゼロから97日間(約3ヶ月)独学の勉強で3級・2級のダブル受験に成功したことになります。

ただ、無職期間で(精神的に参っていたとはいえ)時間に余裕はあったので、比較的勉強に集中しやすい環境ではありました。

ではこの11月20日から翌年2月25日までの97日間、どんなスケジュール・方法で勉強していたかを紹介していきます。

1~2週目 3級の勉強

簿記の知識ゼロだったため、まずは3級の勉強から始めました。

勉強方法は単純で、試験の過去問題集を繰り返し解くだけです。

といっても何せ知識ゼロなので、最初の1回は何もわかりません。テキストを見ながら解答用紙をどうにかこうにか埋めます。

つまり最初の1周はほぼテキストを見ながら解答用紙を埋める作業です。正直めちゃくちゃ時間がかかります。

しかしテキストを1周読んでから問題を解いてみるよりも、問題を解きながらテキストを読み進めるほうがはるかに時間的効率は良いです。

この方法で最初の2週間は3級の過去問題集に収録されていた6回分を解ききり(埋めきり)ました。

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詳しい勉強の方法はこちらの記事でも解説しています。

3~5週目 3級と並行して2級の勉強も開始

3週目からは3級の過去問題集2周目に入ると同時に、2級の過去問題集にも手をつけ始めました。

3級の過去問題集を6回分も解けば、毎回出てくるような簡単な仕訳や用語はさすがに覚えてきます。

よって3級の2周目は見なくてもわかるところを埋めながら、わからないところはテキストを見ながら復習する、の繰り返しです。

そして2級の過去問題集も手順は3級と同じ。テキストを見ながら解答用紙を埋めていく作業をまずやってみます。

ここで、2級はそもそも問題の量が3級よりもはるかに多いことに気づきます……!

3級では数時間あれば過去問1回分の解答をなんとか埋められましたが、2級はさすがに初見では厳しく、大問1~3(商業簿記)を埋めるので最初は精いっぱいでした。

2級の過去問1回分を2日に分けてやっていきつつ、3級はだんだん見なくても解ける問題が増えていくような感じです。

今思えば、この3級2級同時進行の時期がいちばん苦しかったかもしれません。

ちなみにこの時期、最初に買ったテキストが自分に合わないことに気づき別のテキストを買い直しています
3級では何となく流していたところが2級になってごまかしきれなくなり、しっかり解説されているテキストを選びなおしました。

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日商簿記の勉強で実際に使ったテキストはこちらで紹介しています。

6週目以降 2級のみひたすら勉強

3級の過去問を8割余裕で取れるようになってきたら、あとは2級のみひたすら勉強していました。

同じ問題を繰り返しているとテキストを見る回数がどんどん減っていくので、1日で1回分すら解けなかった2級の過去問もだんだん短時間で解けるようになっていきます。

そうなってきたら今度は、試験と同様に時間を測って、テキストを見ずに1時間半以内に解ききって合格点を取ることを目標に再度過去問を繰り返し解いていきます

実際の試験は2時間ですが、すでに1度は解答を見ている問題を初見で挑む試験と同じ時間をかけて解けても意味がないので、30分短く設定していました。

この形で勉強できるようになると、勉強の目安を「1日に過去問2回分」のように回数で決められるようになるのが良いところ。

ひたすら穴埋めをしていた時期よりも、1日の勉強の終わりが見えてさっぱりします。

これで過去問の答えを覚えてきてしまったタイミングで、新しい問題集(試験と同じ形式の予想問題集)を買い足しました

答えを覚えてしまっているだけなのか、本当に考え方を理解できているのかを確認するのと、試験と同じ初見の問題を2時間で合格点が取れるかを確認するのに有効でした。

予想問題集は3回分収録されていましたが、初見で解くと自分が理解しきれていない穴がボロボロ見つかって焦った記憶があります。

そして3回分の新しい問題の記憶が追加されると、答えを覚えたと思っていた過去問もリセットされていくんですよね(笑)。

あとは試験前日まで、同じく過去問と予想問題を「1日○回」と決めて繰り返し演習をし続けました。

当日と試験結果

試験当日は前述のとおり、午前に3級、午後に2級の試験が実施されました。

3級が終わったら一度会場から全員出て、お昼を外で食べてから再度同じ会場に入り2級を受験しました。

当時の受験票がこちらです。

右上に小さく手書きで書いてある数字が、点数開示で教えてもらった得点です。

3級が100点、2級が88点でどちらも合格でした。

「3級は受かっているだろうな」と自信はあったのですが、まさか100点を取れているとは思わずめちゃくちゃ嬉しかった記憶があります。

(このおかげで「3級は受けなくて良かったな」とマイナスな考えに至らずに済みました)

2級もそれなりの余裕を持って合格できていたので、結果的に私の日商簿記ダブル受験は大成功で終えることができました。

日商簿記3級2級ダブル受験のメリット

ここからは、実際に受けて思った日商簿記ダブル受験のメリットをご紹介します。

勉強の効率が良い

メリット1つ目は、勉強を効率よく進められることです。

日商簿記は3級で基礎をかため、2級で会社の経理として実践的な内容を覚える形になっています。

すなわち3級と2級の間に時間が空いてしまい3級の内容を忘れてしまうと、2級の内容が全く分からない状況に陥ってしまうのです。

3級と2級を同時に受験すれば、この点は一切心配いりませんよね。

実際私も2級の勉強を始めてからようやく「3級のこの論点、実は理解できていなかったんだ……」と思うことがいくつもありました。

3級に対する余裕が生まれる

メリット2つ目は、3級に対する余裕が生まれることです。

日商簿記3級と2級を同時に受けるとなると、必然的に焦点が当たるのはレベルの高い2級。

2級に受かりたくて勉強していると、正直途中から「3級は受かるだろう」と思えてきます

仮に2級がダメだったとしても、3級に受かれば「簿記3級は持っていて2級取得を目指している」と就活などで自信を持って言えますよね。

3級を滑り止めや保険の意味合いで余裕を持って受けられるのは、精神的な負担を減らせますのでそれなりのメリットと言えるでしょう。

お金がかかっているプレッシャーで頑張れる

メリット3つ目は、それぞれ受けるよりもお金がかかっているので、そのプレッシャーで頑張れることです。

詳しくは後述しますが、やはり3級と2級それぞれ別の回で受けるよりも1回にかかるお金は多くなってしまいます。

しかし「これだけお金がかかっているんだから」ともったいない精神で頑張れるのも事実。

「落ちてもまた受ければいい」とつい思ってしまう要素を初めから潰してしまうという意味では、金銭的に自分を追い込むというのも1つの手だと思いました。

ネット試験のある今だと、不合格でも次の試験までのスパンが短いので「次受かればいいや」と思ってしまいやすい気がします……!

日商簿記3級2級ダブル受験のデメリット

続いてはダブル受験のデメリットもご紹介していきましょう。

受験料・テキスト代にお金がかかる

デメリット1つ目は、受験料やテキスト代など2倍以上のお金がかかることです。

日商簿記は3級3,300円、2級5,500円(2024年4月時点)の受験料がかかります。

テキストも3級は最低1冊で済みますが、2級は商業簿記と工業簿記がそれぞれに分かれている出版社も多いので最低2冊買わなければいけないケースがほとんどです。

そして実際には私のようにテキストが合わず買い直したり、問題集を追加したり……といったことを考えると、やはりそれなりのお金がかかります。

1発で合格できればいいですが、その保証がない時点ではなかなか怖い出費であることは否めません。

勉強スケジュールの配分がわからない

デメリット2つ目は、勉強スケジュールをどう配分したらいいかわからないことです。

簿記未経験だと、3級にどれくらいかかるか未知の時点で2級まで勉強し終えるスケジュールを立てるのは難しすぎました。

私は比較的時間に余裕のある時期に受験したので何とかなりましたが、フルタイムで働きながらだと結構きついのではないでしょうか。

ダブル受験経験者の中には、3級でつまずいて2級の勉強がほとんどできないまま試験当日になってしまった!という人も少なからずいるかもしれません。

これからダブル受験に挑戦する方へアドバイスするとしたら、私は「3級を5~6割理解したら2級に進んでヨシ!2級に時間を割け!」と伝えます。

試験当日がきつい

デメリット3つ目は、試験当日がきついことです。

級の違う同じ試験とはいえ2つ同じ日に受けるわけですから、時間的な拘束も長く集中力を保つのが大変です。

特に統一試験は、簡単な3級を先に受けなければならないので、疲れた状態で難しい2級に挑むことになります。

少しでも脳が疲れていない状態で2級を受けたい人は、ネット試験で2級を先に受けられるよう調整するのも1つの手ですね。

まとめ

今回は日商簿記3級2級をダブル受験し一発合格した経験と、そのときに感じたメリットデメリットをご紹介しました。

今は当時なかったネット試験もありますので、同じ日に3級と2級をダブル受験する必要性は以前より薄れているとは思います。

ですがこの記事を読んでくださったあなたは、同じ日に受けると決めることで、自分にプレッシャーをかけて勉強を頑張りたいのではないでしょうか?

最初にも言いましたが、私はダブル受験をしたおかげで最短で日商簿記2級に合格できたと思っています。

勉強時間もお金も普通より少し負担のかかる方法なので、誰にでもおすすめできる方法ではありませんが……

実際にこうして合格している人間もいますので、ダブル受験をしてみたいと思ったらぜひ挑戦してみてほしいです。

あなたの日商簿記3級、そして2級の合格を心より願っています。

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