税理士を目指さない税理士補助ってアリ？むしろ歓迎される事情とは

今回はそんな疑問をお持ちの方へ、税理士事務所職員(税理士補助)は税理士を目指していない人も応募OK、むしろ大歓迎な理由を解説します。

税理士事務所の求人で、税理士が欲しい場合は「税理士資格必須」と明記があります。

税理士を目指している人が欲しい場合は、「税理士試験受験者優遇」「科目合格者優遇」と書いていることが多いでしょう。

どれも書いていない場合は、むしろ税理士を目指していない人を求めているということです。

この記事を読めば、税理士事務所がなぜ税理士を目指さない人を募集しているのかがわかります。

税理士事務所の求人が気になっている方は、ぜひ1度読んでみて応募前の参考にしてくださいね。

税理士を目指さない税理士補助が欲しい理由3つ

税理士を目指す人はいずれ独立してしまう

税理士を目指さない税理士補助が欲しい理由1つ目は、長く働いてくれる人が欲しいからです。

税理士になることを目指して修行のために入ってくる人は、多かれ少なかれいずれ独立することを考えています。

ということは、せっかく仕事を教えても税理士試験に合格したら退職してしまう可能性が高いのです。

いずれ退職してしまうとわかっている人に仕事を教えるよりも、長く働いてくれる人に仕事を教えたいのは当然ですよね。

そのため、税理士を目指していない人を雇いたいという税理士事務所も多数あるのです。

税理士が複数いると意見が割れることがある

税理士を目指さない税理士補助が欲しい理由2つ目は、指示を素直に聞いてくれる職員が欲しいからです。

税理士を目指していた職員が晴れて税理士になり、独立せず事務所に残ってくれたとします。

そうなると今まで部下だった職員が、(表面上は)急に対等な立場になるわけで……

税理士という専門家同士になるので、解釈の違いで意見が割れてしまい、仕事に影響が出てしまうのです。

そして一度は事務所に残ると言ってくれた新米税理士も、結局退職して独立する……ということはよくある話なのです。

そんなわけで、後継ぎを特に求めていない税理士事務所では「所長税理士の指示に素直に従ってくれる、税理士ほどの専門知識はない職員」を求めているのです。

税理士ほど高い給料を払わなくて済む

税理士を目指さない税理士補助が欲しい理由3つ目は、払う給料が税理士よりも安く済むからです。

当然のことですが、難関である税理士資格を持っている人に、資格を持たない人と同レベルの給与しか支払わないというわけにはいきませんよね。

税理士事務所の多くは、まだ税理士ではない科目合格者にも、科目数に応じてそれなりの資格手当を支給しています。

税理士試験は科目合格制で、5科目合格して初めて税理士資格を取得できます。
試験を受け始めてから税理士になるまで数年かかることも珍しくないため、1科目合格した時点から資格手当を出すケースが多いのです。

つまり税理士だけでなく、税理士を目指している人の給料も高くなりやすいということです。

よってできるだけ人件費を下げたい事務所は、税理士を目指していない人を雇いたいというわけです。

税理士を目指さない税理士補助は待遇が悪い？

ここまで読んだ方は、税理士補助は言うことを聞いてくれて給料も安く済む＝待遇が悪いのでは？と思ったかもしれません。

そんなことはありません。あくまでも税理士や税理士志望者と比較しての話ということをお忘れなきようお願いします。

「言うことを素直に聞いてくれる人が欲しい」というのは、イエスマンが欲しいという意味ではなく、所長税理士の意図や意向を組んで仕事をしてほしいということ。

「給料が安く済む」というのはあくまでも税理士や税理士志望者と比較しての話であり、税理士補助として頑張ることで給料を上げてもらうことも全然できます。

税理士を目指していなくても、求められる役割を理解して仕事することで、きちんと評価され事務所から大事にされる職員になることは十分可能です。

税理士志望じゃなくても、税理士事務所での仕事はとてもやりがいがあり面白いもの。

少しでも興味がある方は、税理士になりたいか考えるよりもまず応募してみることをおすすめします。

まとめ：求められる役割を理解したうえで応募すればOK！

いかがでしたか？

税理士を目指していない税理士補助はたくさんいますので、まず安心して大丈夫です。

ただ税理士を目指していない税理士補助に求められる役割はありますので、それを理解した上で応募するかどうか決めましょう。

税理士補助について他にも記事を書いていますので、ぜひ読んでみてくださいね。